緋山酔恭「B級哲学仙境録」 韓国の遡及法と徳治主義



B級哲学仙境論


韓国の遡及法

徳治主義

 




韓国の遡及法と
徳治主義




≪大日本帝国≫

言葉のイメージとして「怖い」

と思ってしまいますが

と、教授に聞くと



あくまで主観になりますが


日清戦争・日露戦争・第一次大戦と3つの大きな戦争を経て

昭和の頃になると軍隊(特に陸軍)が権力を持ち始めるわけですが


「大日本帝国=怖い」というイメージは

その頃の影響があるかもしれません


昭和~戦前の日本は

軍に逆らってはいけない社会になっていたので確かに怖いと思います


ただし、軍自身の規律も高かったので

権力者による搾取などの無法・不法なことはなかったと思います



戦前の日本は、治安維持法で共産主義者を弾圧していますが

当時の日本は

中華人民共和国、ソビエト社会主義共和国連邦の歴史と比べて

遥かに

「共産主義=財産を共有し、全ての国民が同じレベルの生活を送る」

ことが徹底された社会だったと思います


※国家総動員法なんかはまさにそう思えます

〔国家総動員法は、日中戦争の長期化による総力戦の遂行のため

国家のすべての人的・物的資源を政府が統制運用できることを規定〕




また、明治・大正期の大日本帝国は

今の日本の民主主義とはずいぶん違います


当時の議会は、貴族院と衆議院でしたし

選挙権は男性に制限され、さらに税金の条件もありました



しかし、国の仕組み・運営の点では

少なくとも今の韓国より

はるかに優れた法治国家だったと思います



今の中国、朝鮮半島が法治国家として欠陥だらけなのも

清や李氏朝鮮が、法に基づく国家ではなかったからだと思います



具体的にいうと

中国と北朝鮮はそもそも三権分立が確立していないので

勝手な法を決めて取り締まることが可能です

#そもそも、どちらも賄賂天国で、それを取り締まるのは貰ってる側


韓国は遡及法(そきゅうほう・施行前にも適用して罰すること)

を乱用しています

これができると、反政府派を狙い撃ちで逮捕できます




日本は、江戸時代の頃から

武士であっても法を守ることを求められている社会だったので

国づくりの点で西洋的な概念との親和性は高かったと思います






韓国歴代大統領の末路がヤバすぎますよね

という質問をむけると




これは「前の国家を全力で否定する」文化?笑

の例かもしれません



中国や韓国では国が変わると

前の国・文化の全てを破壊してきた歴史があります


例えば、西安(昔の長安)に行っても

唐の名残は全くありません

せいぜい、大雁塔くらいのものです

(大雁塔は、大きすぎて破壊するのが面倒だった)



だから、中国人は、京都や日本各地の古い寺院を見て

唐の名残を感じ

同時に何故中国には残っていないのかと嘆くのです


#歴史が古いわりに意外と

中国に観光資源が乏しいのはそのためです





話はそれましたが

これと同じことを韓国では大統領レベルで行っている気がします


前大統領の朴槿恵(パク・クネ。18代)は

「明確な証拠はないのに」 という注釈はつきますが 苦笑

一審判決で、収賄や強要の罪で

懲役24年、罰金180億ウォン(約18億円)を言い渡されています




遡及法が使われた例としては

全斗煥(チョン・ドファン。11・12代)と

盧泰愚(ノ・テウ。13代)が

学生運動を武力鎮圧したことに対して

事後の法律で逮捕されています



【 1980年の民主化弾圧に対し

1995年に「大統領に限って時効は成立しない」との特別法を制定


クーデターや民主化弾圧、不正蓄財などの罪で

全斗煥(チョン・ドゥファン)に

無期懲役刑

同時に追徴金約2200億ウォン(約220億円)

が確定 (のち特別赦免)


盧泰愚(ノ・テウ)に

懲役17年と追徴金約2630億ウォンが確定 (のち特別赦免) 】





また、遡及法の最も有名な例は

「親日反民族行為者財産還収特別法」

(親日財産帰属法・2005年)でしょう


廬武鉉(ノ・ムヒョン・16代)の頃に

作られた法律で

日韓併合の功績で爵位を受けた者から財産を没収する法律です



そもそも1945年の時点では

「大韓民国」なる国が存在しないのに

60年後に突然、没収するわけですから

全ての面でいかにも韓国らしい法律です



しかも、この法律で没収しきれなかった例があったために

李明博(イ・ミョンバク・17代)時代に法律を改正させています

もちろん、これも遡及させています




【 ちなみに、盧武鉉は

不正献金疑惑を苦に、自宅の裏山の岩崖から投身自殺


李明博は、横領・収賄の罪で、懲役15年、罰金約13億円(1審判決)


廬武鉉の側近であった現大統領の文在寅(ムン・ジェイン・19代)が

廬武鉉を自殺に追いこんだ李明博に対し、報復したと言われている 】





一点、強調しておきたいのは、廬武鉉は元弁護士です

法律の専門家です

遡及法が、法治国家を破壊することを知っているはずです


しかも、法律の専門家である裁判官が

これを違憲としていないことも深刻です


また、廬武鉉の側近であった

現在の大統領 文在寅(ムン・ジェイン)も元弁護士です



これが韓国の実態

この国を法治国家と認定することは難しいです



慰安婦合意の破棄や徴用工判決の背景には

気に入らないことは遡及して改めるという

法治国家では到底受け入れられない

彼ら独特の考え方があると思います



だから、彼らと条約を締結して、合意を結んでも無駄なのです

有効期限は彼らの感情次第なのだから・・・・





以前は、韓国に対しては同じ民主国家だし

「植民地支配して悪かったね」くらいの感情がありました


しかし、調べるにつけて

韓国の異常さがあまりに酷くて

むしろ北朝鮮の方がまともな国に思えてきています 笑


いや、もちろん、北朝鮮は異常な国ですが 笑

でも、そのくらい韓国はたちが悪いです 苦笑









以下、緋山より


遡及法(そきゅうほう)とは

後々に法律を作って

遡(さかのぼって)って罰を加えることができるというもので

事後法とも呼ばれます


例えば、政府が所得税を上げた後に

上げた分を遡って徴収する

なんてことも出来るというわけです



この遡及法は、法治国家では

法の不遡及という原理原則があり、許されていません



「法治主義」では

法律は人に対して、平等に施行されます

そうでないと社会が混乱するからです



法治主義は

ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の考えや感覚から

誕生した文化思想だとされます


旧約聖書や新約聖書の「約」とは

神と人間との「契約」を意味しています



神との契約を信じて

律法(モーセの十戒)を守れば天国にいける(ユダヤ教)


神との契約を

信じる者は救われ、信じない者は地獄に堕ちる

(キリスト教やイスラム教)


つまり、≪神のもとに平等≫なわけです




ちなみに

日本人の善悪に対する意識には

「よい行いをすればよい結果を生み

悪い行いをすれば悪い結果を生む」

といった仏教的な因果応報思想が強く反映されています


一神教が、≪信仰による平等論≫であるのに対し

仏教=因果律とは、≪行為による平等論≫です





中国や韓国は、儒教の国と言われています


ただ、韓国の宗教を調べてみると、仏教が45%

プロテスタント40%、カトリック13%、儒教は0.9%だというので

必ずしも儒教の国とは言えないようです

(儒教は宗教でなく学問であると認識されていますが)



共産主義の中国にいたっては

宗教を持っている人の割合は人口の30%で

その割合は、仏教 50%、プロテスタント20%、イスラム教 15%

道教 10%、カトリック 10% とありました




とはいえ、今日でも韓国では、冠婚葬祭といった習俗や

人々の倫理観に、儒教の影響が色濃く反映されているようです



韓国では現在でも

道徳が一番大事で、法律はあくまで補助的なもの

という儒教の「徳治主義」に立つといいます



徳治主義を極端にいうと

事情を考慮して

窃盗であっても死刑になったり

殺人を犯してもほとんど罪にとわれなかったり

するのです




徳治が、全て悪いとは言えません


規律だけでものごとを治めようとすると

時として、人情に逆らったり

人情を踏みにじることも起こります


そこで、法治主義のもとでも

ある程度の徳治があって

世の中うまく回っているわけです


また、山賊や海賊、侠客(ヤクザ)など

もともと法の枠組みで治めることのできない人間を

首魁として統率していくには

徳治的な器も重要でしょう



しかし、法治を軽んじると

韓国のように近代国家とは思えないような状況に陥るということです


理想論が国を亡ぼすという点において、共産主義に似ています




儒教の根本は、自己を修めて

他者を治める「修己治人」(しゅうこちじん)です


つまり、自己を修めた人が君子で

君子よりさらに徳にすぐれた聖人が、徳をもって民を治める


民は小人(しょうじん)であり、自己を修める能力がないので

君子や聖人の教えによりはじめて道徳的な人間になれる

という考えです


なので、聖人=王者 が民を治めることを

理想とした思想体系が儒教なわけです


これを「徳治主義」といいます



なお、性悪説を唱えた荀子は

徳治の枠組みから外れる者に対しては

刑罰などの制裁が科されるべきであると考えたようです





徳治主義の問題点を

会社を例にして説明すると


会社経営失敗すると

それは経営者が「悪」だからとなり

後任者が前任者を否定し、場合によっては罪に問います


前任者の断罪により

後任者は正統性を主張できるのです



韓国の歴代大統領が亡命したり

暗殺されたり、収監されたり

自殺に追い込まれるなど


その末路がヤバすぎなのも

徳治主義という思想的背景があるようです





また

結果を出さないと「悪」とされ

破滅する恐怖がある

そこで、結果が悪くなると

保身のために、結果の隠蔽、ねつ造が起きる



そこへもってきて

儒教では「神」を否定していて

嘘を「罪」として裁く神がいない



「中国人や韓国人は嘘をつきだ」

と言われるのはこうした文化思想に立つからだ

という指摘もあります







それから、孔子・孟子以来、儒教は

朱子学も、陽明学も

基本的に「性善説」に立つわけですが

これは、みなが平等に

「聖人」の本性を具えているということです


なので、身体を構成している気の清濁によって

賢愚・善悪に違いが決まってくる

というわけです




我々は、≪性善説≫という言葉を

「共産主義の失敗は、性善説に立つからだ」とか

「性善説は現実的ではない」というように使いますが

こうした性善説の概念は

儒教のそれとは大きくかけ離れています



日本やその他の国では

「あの人は、出世はしたけど、人間性が悪い」

といったように

結果や能力と、人間性=道徳性を、分けて考えます





ところが、儒教の性善説というのは

徳治主義とつながっていて

勉強ができる=人徳者=善人   勉強ができない=不道徳者=悪人

勝ち組=人徳者=善人  負け組=不道徳者=悪人

ということになっていて


結果が出せないと、人間性まで否定されるのです



ちなみに、性悪説の荀子(じゅんし)を除けば

孔子・孟子以来、儒教は、朱子学も、陽明学も

基本的に「性善説」に立ちます





北朝鮮の歴代指導者が

能力的にも優秀な将軍様として

宣伝されるのも


徳治主義、性善説では、能力がない→ 徳がない→

支配者にはふさわしくない とされてしまうからだといいます




なお、北朝鮮の宗教については

65%が無神論者で

残りが、仏教、儒教、巫俗(ふぞく・土着のシャーマニズム)

天道教(東学)、キリスト教を信じているようです





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