緋山酔恭「B級哲学仙境録」 文化論 Ⅳ 文化の本質は「差別」



B級哲学仙境論


文 化 論


 




文化論 Ⅳ

文化の本質は「差別」




天皇陛下は

平成28年8月8日の「天皇陛下お気持ち表明」で

以下のように述べています



即位以来、私は国事行為を行うと共に

日本国憲法下で象徴と位置づけられた天皇の望ましい在り方を

日々模索しつつ過ごして来ました

伝統の継承者として、これを守り続ける責任に深く思いを致し

更に日々新たになる日本と世界の中にあって

日本の皇室が、いかに伝統を現代に生かし

いきいきとして社会に内在し

人々の期待に応えていくかを考えつつ、今日に至っています




つまり、天皇という存在の役割というか使命とは

伝統文化の継承であることを明確化なされているのです







文化の本質は「暇つぶし」

において



「暇つぶし」こそが

文化というものの第一の本質であることを明かしましたが


第二をいうと

「差異」「区別」もっというと「差別」です




文化とは、国家、民族、地域などといった

社会組織に共通する必要性でr


簡単にいうと、社会の価値なのです



社会の価値というのは、多くの人に

「社会あるいは個々人にとって必要である」

と信じられているモノやコトです




そんな文化のなかでも

「継承すべきだ」 と言われるものは

日本人固有の美意識に根差した

形式だったり、振る舞いだったりします



それによって「日本人」という区別、差別が成り立つのです



日本の文化のガラパゴス化はよくない

とか言われますが

ガラパゴス化こそが文化の本質なのです





存在の根拠は、人によってそれぞれです

仕事、家庭、趣味、宗教、思想、容姿・・・


「私は〇〇ラーメン店で麺打ちが一番早くできるごんたである」

「私は〇〇家の父であるごんたである」

「私はこんな珍しいモノを持っているごんたである」

「私たちは神に選ばれた選民である」

「日本は神国」である・・・・



人によって「救済原理」〔自己を成り立たせている根源的な論理〕

「存在の根拠」はさまざまですが


それによって自分という存在を成り立たせ

人生に生きる意味を与え


生きがいとアイデンティティーを得て

人はここに、人としているのです



つまり、このような存在の根拠、救済の原理こそが

幸福の源泉と言えるのです



日本文化、とりわけ日本人固有の美意識に根差した

モノやコトというのは


「日本人」という区別、差別を成り立たせる

つまり存在の根拠を成り立たせる存在であり


このような存在を、我々は「日本文化」と呼んでいるのです






では、そうした日本人固有の美意識に根差したモノやコトは

「守るべき」ものなのでしょうか?



「べき」とは言いいませんが

文化は、その社会組織のアイデンティティでもあるので

簡単に破壊すると


国力が大幅に低下したり

国民の生活水準が低下したりするということはあるようです



社会主義の名の下に

富裕層・知識層を虐殺(一説には1000万人以上)した

中国の文化大革命がその例です




文化論 Ⅴ 捕鯨問題




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