「B級哲学仙境録」 緋山酔恭の『思考進化説』



B級哲学仙境論


緋山酔恭の

思考進化説


 




思考進化説




ダーウィンその他の進化説について

進化論 Ⅰ  進化論 Ⅱ に、記述しています






生物は思考して進化する



全ては、絶対神によって「完全なるモノ」として創造されたと

信じる人たちから、ダーウィンは「唯物論者」としてそしられます



ダーウイン(1809~1882)が唯物論者と批判されるのは

彼の進化論が「自然選択」であり

「神」(天)や「心」の介在による進化を認めてないからです



彼の唱えた「自然選択」(自然淘汰)とは

色々生まれる中で

環境に適したモノだけが生き残り(適者生存)、他は淘汰される


その積み重ねによって生物は進化したというもので

この考えは現在の科学においても

いまだ定説的な立場を譲っていません




要するに、ダーウィンの進化論というのは


【 生物進化には、目的も方向性もない

生物は、環境に適応するために進化してきたのではなく

突然変異によって

たまたま持って生まれた形質が環境に適応していたから、生き残った


進化の主体は、環境のほうである


進化は「目的」ではなく「結果」にすぎない 】

といった話なのです




ダーウィンの「心」の介在を認めない進化説に対し

ダーウィン以前の ラマルク(1744~1829)の進化説は

【生物は発達する力を内在している】

というところに特徴ががあります



ラマルクの進化説は


きりんの首が長くなったのは

高い木にしげる葉が食べたくて

首を伸ばすうちに

流動体(行動を支えているエネルギーと電気性の物質)が

首へと送り込まれる


これにより首を伸張させ、首に神経が通じる

といったものです



つまり「自分の意志によって進化した」と考えるわけです




確かに、コノハムシなんていう虫をみると

自然選択はあるにせよ


それだけで片づけられないように思えますよね



 転 写



 
              蘭の花に擬態した ハナカマキリ  転写             




ハエトリソウなんていうのも

自分の意志で、虫を捕食するようになったように感じます


自然選択の結果というのは疑問です



ハエトリソウ  転写





また、コバンザメなんて

「あきらかに自然選択・適者生存じゃなんでしょ(笑)

俺だってお金持ちにくっつていて、おこぼれ欲しいわ」って感じです



コバンザメ  転写



コバンザメ  転写



コバンザメ  転写


「サメ」の名がついてはいるが

硬骨魚類(スズキ目コバンザメ科・8種類知られている)で


頭部の背面に小判型の大きな吸盤があり

大型のサメ、ウミガメ、カジキ、クジラなどに吸着する



コバンザメは体長1mに達するが

全長40cm程度の若魚は、サメ類などに吸着するが

成長すると離れて自由遊泳をする

サメなどに吸着しているときには彼らの食べ残しをいただく


一方が共生によって利益を得るが

もう一方にとっては利害が発生しない

「片利共生」(へんりきょうせい)とされるが


コバンザメが

しばしばエラに入り込んでいる姿が見られることから

相手が不利益を被る「寄生」であるとも考えられている



コバンザメはウミガメ漁に利用されていているそうです


生け捕りしたコバンザメの尾にロープを結びつけ

ウミガメのいる近くで放つと


コバンザメは一直線にウミガメに向かっていって腹にくっつくので

ロープをたぐって、ウミガメを捕獲するそうです






それから、ニホンミツバチが進化の過程で獲得したとされる

オオスズメバチに対する対抗手段に「熱殺蜂球」があります



●  熱殺蜂球

オオスズメバチをみんなで取り囲み

飛翔筋を震わせて熱をおこし、熱によって殺してしまうこと

スズメバチは44~46℃で死ぬため

約20分間で48℃前後まで熱を上げて殺してしまう

ミツバチは50℃を短時間なら耐えられる



 転 写





セイヨウミツバチの場合

ニホンミツバチより体温が低いので

この戦法は使えないそうですが


「窒息スクラム」

〔みんなでスズメバチの腹の周りを圧迫して

呼吸できなくし約1時間かけて窒息死させる〕

というのがあるそうです


 転 写




なお、セイヨウミツバチの「窒息スクラム」は

本来、コガタスズメバチやキイロスズメバチのような

集団襲撃のないスズメバチに対抗する手段として

獲得したものだそうです



オオスズメバチの集団攻撃になると死骸の山が築かれ

数時間で巣は占領、全滅してしまうといいます


これは、セイヨウミツバチの進化した地域に

集団襲撃のスズメバチがいなかったことからだとされています



社会性をもつ蜂のなかまを

集団で攻撃するのは

アジアに生息域を持つオオスズメバチだけといいます




これに対し、オオスズメバチと共進化してきた

ニホンミツバチ(和蜂)の場合


オオスズメバチが単独でやって来たときには

むやみに反撃しないそうです



これは、このオオスズメバチが

まき散らすフェロモンによって

集団攻撃を受けないようにするためだそうです



そして、チャンスがあれば、集団で飛びかかり「熱殺」する


集団襲撃に合うと、無益な戦いはせず

あっさりと巣を捨て逃げてしまうそうです




繁殖力が強く、蜜の採集能力の高い

セイヨウミツバチは

アフリカ南端から、北欧のスカンジナビアまで

分布している といいますが


日本で野生化できない理由は

オオスズメバチの捕食圧にあるそうです



なので生態系を守るという意味からすると

オオスズメバチは、必要な存在なんだそうです





さて、生物が行動する第一の原理が

じつは「自己保存」(自分を守り、発展させようとする本能)=

「痛み」をさけ「快楽」を得ようとする快楽原理 ではなく


「種の保存」でであると考えると

スズメバチというエイリアンに対し

自己を犠牲にしても立ち向かうというのは判ります



しかし、身体的な機能ではなく

こうした「熱殺蜂球」や「窒息スクラム」といった団体行動が

自然選択、適者生存だけで


進化の過程で獲得できるものなのでしょうか?






現在のダーウィンの進化説(ネオ・ダーウィニズム)からいくと

獲得形質が遺伝しないとされていますから


ミツバチに、スズメ蜂への対抗策として

熱殺蜂球という行為があるという事実は


ミツバチという種に、熱殺蜂球を行おうとする遺伝子が

組み込まれているということになります



ミツバチの子孫は、全て1匹の女王蜂から生まれます


なので【 ミツバチが「熱殺蜂球」という

スズメ蜂への対抗策を進化の過程で獲得した 】

というのは、以下になるかと思われます



① 熱殺蜂球遺伝子をもっていなかった女王蜂から

熱殺蜂球遺伝子をもった変異型が生じる



② その個体が女王バチに選ばれることで

蜂球遺伝子がグループに広がる



③ グループ中の子供が次の女王が選ばれるので

熱殺蜂球遺伝子は子孫に受け継がれていく



④ 熱殺蜂球遺伝子をもつグループは

他のグループより生き残れる可能性は高い



⑤ やがてミツバチの全てが熱殺蜂球遺伝子をもつに至った




しかし、そんな都合よくいくのかな?



首の長いキリン(変異型)が生れた

とかいった単なる形質の変化でなく


みんなでスズメ蜂を囲んで

熱を50℃近くまであげて殺してしまおう

といった話ですよ(笑)






【 女王蜂というのは、幼虫のときに

ローヤルゼリー(王乳)のみで育てられたメスがなる


通常メスの幼虫は、花粉と蜂蜜を食べて育ち働き蜂になる


どのメスの幼虫も女王蜂になる可能性をもっている


ローヤルゼリーは、若い働き蜂の上顎と下顎の咽頭腺から

分泌される高タンパクな食べ物で

蜂蜜とは比較にならないほど多くのビタミン、ミネラル、アミノ酸が含まれている


女王蜂は生涯これだけを食べる



働き蜂は、全てメスである



働き蜂は、孵化して10日間は巣の手入れをして、幼虫に餌を食べさせ

その後、巣部屋(セル)作りの仕事を行う


孵化してから16~20日経つと

古い働きバチから花蜜と花粉を受け取りそれを保存する仕事に就く


20日後には巣の外に出て

花の蜜の採取(行動範囲は2キロほど)などをして命を全うする



働き蜂は、花蜜(80%の水分を含む)を胃に保管して

巣に戻り、酵素を使って30分間消化してから


乾かすためにセル(巣部屋)に広げ

翅で風を送ることで、水分を20%未満まで乾燥させて蜂蜜を作る


乾燥したら、セルをロウ(蜜ロウ)で封をする



花粉は、後ろ足にあるバスケット(花粉かご)に入れて運搬する


ミツバチの後ろ足には

黄色い丸いものがついているが、これを「花粉団子」という


蜂蜜が主に炭水化物なのに対し、花粉は主にタンパク源になっている




オスは特定の時期(繁殖期)に女王蜂と交尾する為にのみ生まれる


オスは未受精卵から発生する

(オスも女王蜂のクローン)



オスは働き蜂に餌をもらうだけで何もしない

繁殖期になると巣から飛び立ち女王蜂と交尾をする



交尾は、空中を集団で飛行するオスの群れの中へ

女王蜂が飛び込む形で行われ、交尾したオスは腹部が破壊するため死ぬ


交尾できなかったオスも、繁殖期が終わると

働き蜂に巣を追い出されるなどして死んでしまう



女王は生涯一度だけのこの結婚飛行で何回もオスと交尾し

そのつどオスたちの命が失われる



女王蜂は精子を貯蔵しておけるので

このとき蓄えた精子を小出しにしながら長いものでは6~7年も産卵し続ける


そして老化や怪我などで繁殖能力を失うと

働き蜂によって巣の外に捨てられ、飢死してしまう



ローヤルゼリーを与えられた女王蜂の体重は働き蜂の2.5倍あり

毎日1500~2000個もの卵を一生産み続け

働き蜂の40倍以上の寿命を持つらしい


寿命は、女王蜂は1~3年(最長8年)

働き蜂は15~60日(越冬期は140日)、オス蜂は20日~1ヶ月 】




そこで、考えてほしいのは


セイヨウミツバチが

日本で野生化できない理由は

オオスズメバチの捕食圧にあるとされていることからも


二ホンミツバチも熱殺蜂球遺伝子を

獲得していなかったとしたら、絶滅していた可能性も高いです



しかし、5年も、6年も、7年も、毎日1500~2000も生まれてくる

女王の子孫から、熱殺蜂球遺伝子をもつ変異型が

次世代の女王に選ばれる確率ってどれだけあるのだろうか?

ということです






ダーウィンの「自然選択」「適者生存」による進化は

あるとは思います


でもそれだけでは、ふつうの虫が

葉っぱそっくりのコノハムシへと進化するとは考えにくいですよ(笑)


 
 ヘビに擬態した ビロードスズメ(蛾)の幼虫 転写





ダーウィンによると

突然変異という偶然性の積み重ねによって

進化してきたと言いますが


果たして本当に

進化をもたらす突然変異が偶然に起きているかも疑問です




アンキロサウルスという恐竜のしっぽは、先端が硬い塊になっていて

これでティラノサウルスの膝を砕くこともできたのではないか

と考えられています



 
 転 写





ダーウィンの考えからいくと

これは偶然の積み重さねの結果である

ということになりますが


そんな都合よくしっぽが棍棒みたいになるのかな(笑)


「あまりにも都合よすぎないか」ということです




だから昔の人は

生物は「神」が創造したとしか思えなかったのでしょうけど・・・・



おそらく進化とは、生物が、種の生き残りを

戦略的に考えた思考の結果であって

生物は思考して進化したのだと思いますよ


思考して意志によって進化していくのだと思います


また1代では進化しないのだから

我々の想像する意志、単なる意志ではないはずですが・・・






多細胞生物はどのように誕生したのか?


最初は体を支える細胞と

栄養の吸収・消化をする細胞の2つに分化し


しだいに、筋肉や神経など

新しい組織と新しい機能が作られていったと考えられています



食べることが、全ての始まりということです


なので生物は「食べたい」という欲求を

実現するために≪思考≫するはずです


こうした≪思考≫こそが

生物進化の基盤、原動力になっているのではないのか?


というのが、私の「思考進化説」ということです






それから、我々は自己保存の欲求=本能

を基盤として、行動しているている と信じていますよね


ところがじつはそうでもないのです



我々1人1人の10世代前からの祖先は

1024人存在するといいます


となると、我々の持つ遺伝子は

46本(ヒトの染色体の数)×1024人=4万7千104本のうちの46本

ということになります



なので10代後の子孫の46本のうち

1つでも自分のものである確率は、とんでもなく少ないのです


子孫に男子が続いた場合に限り、Y遺伝子だけは残りますが・・・・




さらに戦国末期、江戸時代初期までさかのぼると

だいたい血脈的な先祖は16代前になるそうですが

その数なんと3万2千768人になり


平安時代とか奈良時代までいくと数千万人になるそうです



つまり自己を永遠に保存していく

などということは夢物語なのです




イワシのような小さな魚は

たくさん生まれて


多くが、大きな魚や海鳥に食べられることで


数匹だけが生き残り

「種」として保存されていくという戦略をとります




つまり 本来、我々人間も含めた生物は

自己保存=快楽原理 (痛みをさけ、快楽を求める)で

生きているようで

じつは「種」の保存の原理で生きているわけです



そうなると、生物は、「種」の保存を目的に

快楽を思考して、進化しているのかもしれません(笑)







植物の心




思考して進化したって言うけど

「植物に心がないのに思考できるはずがない」ですか?


ありますよ  心 (笑)



酵母菌に、クラシックを聞かせて発酵させると

お酒が美味しくなるなんて話が出ると


科学者は「酵母菌に心なんてない」とかいいますが


単細胞生物にさえ、心を考えることは可能です




大腸菌で発見された高等生物の有性生殖に似た現象に

「接合」というのがあり、腸内細菌などでも確認されているといいます


これは、接触によって、供与菌(オス)の遺伝子の一部または全部が

受容菌(メス)伝わる現象で


薬物耐性を決定する遺伝子を持つ薬剤耐性菌と

これを持たない感受性菌の接合が起こったりするそうで


赤痢菌と大腸菌のような

異種の細菌の間でも起こることがあるらしいのです



そうなるとすでに単細胞生物の時代に

「雌雄分化」がなされていたということになります



さらに、薬物耐性を決定する遺伝子をもつ菌が

これを持たない菌に遺伝子を伝えていたなんてことになると

「こいつら絶対≪心≫があるでしょ」という話になります



近年、さらに、単細胞の細菌が

ある種の化学物質〔化学物質は細菌の種類により異なるが

まとめて オートインデューサーと呼ぶ〕によって


仲間同士、コミュニケーションをしている

〔クォーラム・センシングという〕ことも判ってきたようです



例えば病原菌は、周囲に仲間がいないときはおとなしくしていて

仲間が集まったことを知ると

毒素を出して一斉に生体を攻撃するようになっているそうです



単細胞生物にも心がありそうです(笑)





被子植物の誕生は1億3000万年前頃だといいます


〔人類がサルと分かれ

直立二足歩行をはじめたのが600万年前~700万年前

現生人類=ホモ・サピエンスの誕生となると20万年前〕



被子植物は、それまで風任せだった授粉を

花と蜜によっておびき寄せた昆虫にさせたり


おいしそう果実を作り、果実を食べた動物に種子を運ばせたりと

捕食者だった昆虫や動物を繁殖のパートナーとして利用しました


これにより、効率よく生息域を広げ

裸子植物に代わり、植物の主役となっていったとされます



植物に「心」があるから

「赤い実をつければ、動物にとって美味しそうに見えるはずだ」とか

「甘い匂いは、動物にとって価値的なはすだ」

といった思考をもちえるのです




また、花粉や蜜、果実といった新しい環境要因により

昆虫の新たな種が多数誕生します


被子植物は、さらに受粉に昆虫を利用する方向に進化し

それにともない昆虫もさらなる進化を遂げていったそうです


共進化ですね




それから恐竜時代の哺乳類は小さくて寿命も数年程度だったそうですが

恐竜の絶滅によって「適応放散」し、多様な進化を遂げます



哺乳類の進化・多様化と、被子植物(花をつける植物)の

進化・多様化と深い関係があるとも言われています


被子植物の進化は、花の蜜を餌とする昆虫類の

進化・多様化を急速に進めました


被子植物と昆虫とは互いに影響し合って進化していったといいます



これにともなって

昆虫を餌とする哺乳類も種類を増やしていったそうです



我々はあまり昆虫を食べなることはないですが

サルも昆虫に対する嗜好性は高く

セミや毛虫を捕まえて食べるといいます



また被子植物は、種子を果肉で覆います

これが哺乳類の餌となるので

その意味でも哺乳類の進化や多様化に貢献した

と言われています





科学においては

脳を含めた神経系は、動物にしか存在しません


そして、意識(心)は、脳により生み出しているとされているので

植物や単細胞生物には「意識」「心」はない

とされます



そんなバカな(*´-`*)


≪植物に心がない≫といか言ったって


植物というのは、赤い実をつけて

それを鳥に食べさせて運ばせ、生息域を広げたり


昆虫の身体に花粉を付着させて運ばせることで

受粉したりと「頭よすぎ」です(笑)





「植物に意識はない、心がない」

ということになると

機械と全く同じ原理で動いている

ということになります




オジギソウは、葉に触ったりすると

その刺激が電気信号となって運動器官である

主葉枕(しゅようちん・折れ曲がるところ)

に伝わり、葉を閉じておじきするをそうです







さらにこれが他の葉にも伝わり

全体の葉が垂れるといいます



オジギソウにふれるとその刺激が電気信号として伝わり

葉が閉じられるということは、人間の神経系と全く同じです


だったら心というか感情もあると考えた方がまともです(笑)



逆に、植物のそれが「心」でないと定義するなら

我々に「心」があるというのは、怪しくなります




ハエトリソウも

オジギソウと同じ原理で動くそうですが


ハエトリソウに「心」がないとしたら

なにが指令を出してハエをつかまえさせているのか?

ということです





それから、子供の頃、オナモミというトゲトゲの草の実を

友達の服にくっつけて遊びましたよね


女の子の髪の毛に投げて泣かせちゃったこともあったり(笑)


トゲは、動物の毛にからみついて運んでもらうためのものと考えられています


植物ってホントに頭がいいですよ(笑)



 







思考進化説と脳細胞



我々の細胞の寿命は

最も短い腸管粘膜細胞なんかは1~2日で脱落死し


〔エスカレーター式に突起(小腸の内壁の突起)

の頂上まで押し上げられていき

頂上に達するとはがれ落ちて死ぬ〕


白血球は4、5日ですべて入れ替わるらしいです



心臓の細胞は4ヶ月

肝臓や胃、肺などの内臓器官になると約半年


筋肉の細胞は9ヶ月で新しくなるそうです


一方、骨細胞などは10年以上の寿命を持つといいます



また、細胞で一番多いのは、赤血球で、その寿命は4ヶ月

赤血球は1秒間に200万以上作らないと間に合わないそうです




我々の身体では1秒間に約5000万の細胞が生まれ変わり

毎日約4兆個が死に、毎日これを補っているそうです


単純計算すると約2週間で全てが入れ替わることになります



それから、毎日3000個とも5000個とも言われる

がん細胞が発生していて

これを免疫システムがやっつけているらしいです




我々の身体を絶えず高速でつくり変えることで

「死」を免れているということです


「死」を逃れるために毎日、たくさんの細胞が死んでゆくというか

殺しているわけです





ところが、脳細胞は、生まれると再生しないとか


3歳頃までは増殖するけど

その後は全く増えないとか言われています



また、10代とか20歳前後で死に始め、減少するだけ

とか言われています



脳細胞の寿命は一生とか言うけれど

むしろ生まれてから再生せずに

10代とか20歳前後で死に始めるということです



すると、他の細胞なら怪我した部分は

細胞分裂して穴埋めできるけど

脳の細胞はそれができないということになります




脳を構成する神経細胞(ニューロン)は

減ることはあっても増えることは、基本的にはないそうです



なお、脳細胞は1日に10万~20万個減少するらしいのですが

大脳にある神経細胞は、少なくとも500億個

脳全体で1兆個もあるらしく

120歳まで生きたともなんら問題はないとされています





でも、新しい脳細胞はなぜ生まれないのか?



脳のニューロンが、体細胞のように

しょっちゅう作り替えられていたとしたなら

記憶のネットワークがごちゃごちゃになって

混乱してしまうからだ という考えがありますが



有力な説としては

脳の場合、細胞分裂の際にDNAのコピーに失敗すると

とんでもないことになるからだと言います





脳がそのように悟って

細胞分裂をしないよう遺伝子の内容を変化させたのか

はたまたDNA自身がそれを悟り、遺伝情報を書き換えたのか

そんなことは判りませんが


いずれにしても≪とんでもないことになる≫と悟って変化したとすれば

それは「思考」して進化したことになりますよね







ミトコンドリアは

もともと酸素を好む好気性の細菌だったが


ミトコンドリアは糖を得て

細胞はミトコンドリアの生産する

ATP(エネルギー物質)を得る

という共生関係を結んで、細胞小器官となった




多細胞生物はどのように誕生したのか?


単細胞生物の中にも

互いにくっつき合って生きているものもいて

一つの細胞で全てをまかなうより

互いにまとまりあって機能を分化させる道を選んだ




こういった話自体、すでに、自然選択・適者生存だけでなく

生物が、思考して進化したことを示しているのではありませんか?




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